説明
コークの成功は、力を注がれた社員による人類の進歩の原則をいかに実践するかにかかっています。私たち一人ひとりが能力や知識を以て貢献し、他者に有益な製品やサービスを創出する能力の構築を可能にするコークの文化を進展することができます。
このような自生的秩序が自然ともたらされるのは、一人ひとりが適切な役割につき最大の貢献を果たそうという動機づけがなされたときです。適切な条件が揃えば、好まれるパートナーとなって相互利益という好循環を創り出し、変革を続けることができます。この好循環と変革には、適正な対価を支払うであろう顧客のために優れた価値を創造する機会を追求し、価値を生まない資産やビジネスであれば手放すことも含みます。
長期的成功に焦点を絞るには、目先の一時期ではなく将来に向けた優先順位付けも必要です。この長期的視点こそが私たちが非上場を維持し利益の90%を再投資している主な理由です。
リスク調整後の正味現在価値、希少資源 (資本、組織の能力、人) への投資対効果、向い風と追い風といった主要な原則を適用することが、扱う製品やビジネスの把握、構築すべき能力、投資の対象および時期を見極める道しるべとして役立つでしょう。
すべての監督者の第一の仕事は、社員が原則に基づいたフレームワークと調和しつつ、どうしたら価値の創造を最大化して成功するかを理解したインクルーシブな環境を作ることです。
主要な原則
- 理念を持った起業家精神 （Principled Entrepreneurship™）
- 相互利益の好循環
- トップダウンではなくボトムアップ
- 視点（POV）： 向い風と追い風
- 能力
- スチュワードシップ
- イノベーション
- かい離を埋める
- 力を注ぐ
- 創造的破壊
- オプション
- 経済的指標
- 時間選好
- 満たされていないニーズを満たす
- ビジョンや価値観を共有し補完的能力を備えた相手とパートナーになる
- エントロピーや官僚主義を打開する
- 貢献動機の社員
- 実験や実験的発見
変更内容
1つ目のディメンションであるビジョンは、私たちの長年にわたる信念である社会における企業の役割、「 選択肢の中で最も価値のある製品やサービスを、資源の消費を抑えながら責任を持って人々に提供することにより人々の生活の向上に役立つこと」に基づき築かれています。これを達成することで、社会の中で私たちが創り出す価値を測る有効な手段である利益、即ち良い利益を生み出すことができます。
また、私たちは長きにわたり創造的破壊の犠牲者となるのではなく継続的改善によって創造的破壊を推進することの重要性を強調してきました。しかし近年、変化の加速とその影響の度合いの高まりに伴い業績の向上にとどまらず変革のためにも、より高い緊急性の認識が必要になりました。
様々な環境下で成功するための変革を行う能力を培うために、それぞれのビジネスやサポート部門にてビジョンや戦略を修正し、必要となる能力を構築し、向い風や追い風といった概念を適用するに至りました。
ある製品に関して需要の低下や市場への新規参入がしやすくなることによって長期的な機会や収益性が大きく損なわれる危機にある時に向い風が存在します。また新たなテクノロジーや製品の出現に伴う競争、消費者の好ましくない嗜好変化、そして政府による介入などが起きた場合に向い風が発生します。
そしてある製品に関して長期的な収益性が大きく伸びる可能性がある場合に追い風が存在します。とりわけ新たなテクノロジーや製品あるいは戦略、顧客の嗜好や政府の歪んだ補助金や政策等に好ましい変化が起きた場合、追い風が発生します。
向い風や追い風が存在する場面では必ず相対する方向に競争力が生じます。向い風の影響は上記のような新規参入や投資、イノベーションを阻むマイナス要因により緩和されるでしょう。追い風の効果は多数の新たな競争相手や多額の投資、多様なイノベーションが刺激することによって弱まります。どのような条件が存在するかにかかわらず、適切な能力を持っているかどうか、または構築できるかどうかに基づいて、ビジネスに参入またはとどまるために開発した向かい風と追い風というモデルは、最近の成功の主な要因となっています。
改善に特に大きく貢献してきた以前より強調しているその他の原則は以下の通りです
社員全員の自己実現のために力を注ぐ
比較優位に基づく分業
スチュワードシップ
相互利益、そして好まれるパートナーになること